台湾の
モバイルメーカーHTCは、Spotifyのような音楽ストリーミングサービスを自社のAndroidスマートフォン上で実現する計画を進めているようです。ニュースを伝えた米国のブログメディアのGigaOMによると、HTCは昨年投資した高級ヘッドフォン
メーカー『Beats Electronics』やその共同設立者であるJimmy Lovineと協力して、HTCのスマートフォンやタブレットにデフォルトで組み込む音楽ストリーミングサービスの実現を目指しています。サービスの価格や詳細などを調整中のようです。
現在Interscope-Geffin-A&Mの会長を勤めるLovine氏は、音楽業界の重要人物の1人で影響力のあるお方。ユニバーサルミュージック傘下のInterscope Recordsはレディー・ガガやエミネム、Black Eyed Peas, マドンナやU2のアルバムリリースなど、多数の人気アーティストとレコード会社。Lovine氏は2008年にヒップホップ業界の重鎮の1人で
レーベルオーナー/プロデューサーのDr. Dreと共に
Beats Audioを設立しました。レディーガガやジャスティン・ビーバーなどアーティストとコラボして、高級なヘッドフォンやイヤフォンのオリジナルラインを発表してきました。
image via Beats by Dr. Dre Facebook
HTCは2011年8月、Beatsから3億ドル分の
株式を取得し最大の株主(51%)になったことで、ヘッドフォンやオーディオ技術の独占的に使用する製品を出しています。(11月にBeatsを搭載したスマートフォン『Rezound』を発表しています。
GigaOMは、HTCは過去にSpotifyなど音楽サービス企業とも対話するも、話が進まなかった経験があることを述べています。さらに、Lovine氏はSpotifyの支援者ではないようで、多くの音楽業界の経営者は、Appleにデジタル音楽販売で一人勝ちされた過去の経験から、Spotifyにも同様の懸念を抱いており、Lovineが主導して音楽業界が連携を強めること(=HTCとLovineの音楽サービス参加)は可能性の一つです。
個人的な印象ですが、HTCの取組みはマイクロソフトよりも成功する気がします。それはモバイル分野での音楽利用は今後も需要が伸びていくと考えられ、さらにHTCとBeatsには他社にはない強みが考えられます。
1) Beats製品がファッションアクセサリー化している。これによって、コンテンツの消費や購入へのハードルが低くなると感じます。ファッションやアクセサリーのセグメントから音楽への入り口を広げる、その結果、テクノロジーに関心のない人でもコンテンツとのつながりが作りやすくなり、音楽や動画に興味を持つ機会が増えてくると思います。消費者との接点を、高価な音楽機器を購入したり学ばないと利用できない音楽サービスではなく、「カッコいいヘッドフォンで聴ける音楽を探しやすくすること」、「好きなアーティストが使っているアイテム」や「スタイルがあり良い音で再生できる日常的に使えるイヤフォン」にすることで、楽しみ方を自分ゴト化しやすくなると思います。
image via NY Times
2) ビジネスを知っているJimmy Lovineの存在。アップルやマイクロソフトのようなシリコンバレーの雰囲気をBeatsは醸し出していない気がします。むしろ彼らはハリウッドやニューヨークの大都会なイメージがあります。実際Lovine氏は映画やスーパーボールのハープタイムショーのプロデュース、人気音楽オーディション番組「American Idol」との提携(ユニバーサルミュージック)など業界内でよりコンシューマー向きの新しい取り組みを幾つも進めて結果を残しています。
2011年スーパーボールのBlack Eyed Peasによるハーフタイムショーのステージ image <a href="http://rapfix.mtv.com/2011/02/08/dr-dre-inspires-black-eyed-peas-2011-super-bowl-performance/
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